そんなに速く入力する必要はない？

　親指シフトを勧めると「そんなに速く入力する必要はない」と反論されることがあります。「どうせ考えながら打っているのだから時間はたっぷりある。ローマ字入力でも充分間に合う」とおっしゃるのです。

　しかし、くり返し申し上げますが、親指シフトの長所は「速い」ことではなく「楽」なことです。
　どんなにゆっくり入力するにせよ、頭の中で日本語を読み上げ、それを指に伝えているはずです。親指シフトはこの負担を軽減してくれるのです。

　わずかな量の文章をちょこちょこっと書くだけなら、ローマ字入力でも親指シフトでも大差はありません。しかし、文章が長くなってくると、その疲労には格段の違いが生じてきます。小説家や研究者に愛用者が多いのは、速いからではなく、疲れにくいからです。

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